人と人、人とまちをつなげたい 私がこのまちで活動し続ける理由 ナオナさん

更新日:2024年03月04日

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平成26年に春日部で起業し、整体を営む一方で、地域コーディネーター、イベントプロデューサー、webサイト編集長・ライター、司会など、春日部のまちづくりに多岐にわたって活躍されているナオナさん。

ナオナさんが、まちのプレイヤー(まちを想い、より良いまちとなるよう日々活動している人)としてパワフルに活動されている理由や、その先にある未来について語っていただきました。

お店の前で笑顔で立つナオナさん

平成26年にまちに飛び込み来年で10年、長年積み重ねたつながりがある

春日部で生まれ育ち、就職を機に市外へ出て東京で勤務。その後、結婚するもお子さんが2歳になったときにご主人が亡くなり、仕事と子育ての両立のため、実家のある春日部へUターン。

「子どもと過ごす時間を取りつつ仕事をしたいと思っていました。自分が、もともと肩が凝るタイプだったので、癒す側の仕事にも興味がありました」

整体の勉強をし、平成26年に起業。「リラクゼーション・ホームサロンナオナ」として購入した中古住宅の片隅を改装して、リラクゼーション・整体をオープン。令和2年には、閉店した飲食店をリノベーションし、「骨盤と腸の整体院 ナオナ」として移転しました。

お店の内装(リノベーション前)

リノベーション前(内装)

お店の内装(リノベーション外)

リノベーション後(内装)

春日部生まれですが、地元の方との関わりは全くなかったナオナさん。

起業当初は、地域のお店で食事をしたり買い物をしたり、徐々に関係を広げていきました。

そんな中、子どもの保育所で出会った、かすかべ+1サポーターでファイナンシャルプランナーの竹内さんとのつながりで、藤うどんまつりに「ナオナ」として出店。その際に、サポーターの「栃惣せんべい」や「おづつみ園」とも知り合いました。

その後も、ブロンズ通りフェスティバルなど地域で開催されるイベントに、出店で参加するようになりました。そんなつながりの中で、ケーブルテレビで放送されていた春日部と岩槻の街ブラ番組にも抜擢され、4年間案内人を務めました。

「ないから作る。つなげる」

ナオナさんは、整体に来るお客様とお話をしている中で、お客様が意外と地元のお店やイベントのことを知らないことに気付きました。そこで、知り合ったお店や自分が行って良かったお店などをお客様に伝えるようになりました。

越谷で行われたイベントに参加したとき、「とても風通しが良い。春日部でも、何かに所属している人でなくても出店できて、そこにいることが心地よい、そんな場を作りたい」と思ったナオナさん。

「知り合ったお店さんが出店するイメージができたので、マルシェを開催するのはどうかと思いました。色んな人に相談しましたが何も始まらず、結局『自分のやりたいことは自分で始めるしかない』と思いました」

ターゲットは、仕事も休日も市外へ出るような市内在住の30代40代のファミリ―。

「興味のないことに興味を持ってもらうにはどうしたら良いか。まずは知ってもらい、魅力を伝えて、楽しんでもらう。そして日常でも足を運んでもらいたい。それをきっかけに、地元へアンテナを立ててもらいたい」それがナオナさんにとってつなげるということでした。

平成29年12月に「まちなかツナガルプロジェクト」を結成。

平成30年4月にまちなかツナガルプロジェクト主催で「桜咲くマルシェ」を開催し、以来「桜咲くマルシェ」は、毎年春日部の春を彩り、現在では「桜咲くかすかべ」として、会場も春日部全体へと広がっています。

桜咲くマルシェvol.1の出店者スタッフ

桜咲くマルシェvol.1の出店者スタッフ

桜咲くマルシェvol.5での「空に桜の絵を描こう」の様子

桜咲くマルシェvol.5での「空に桜の絵を描こう」の様子

かすかべシネマの様子

プロデュースサポート&コーディネートをした「かすかべシネマ」(令和元年10月開催)

「かすかべシネマ」の様子

「かすかべシネマ」の様子

つながりを持った人とは、最後までとことん付き合う

ナオナさんは、イベント等に協力してくださる方のために心がけていることがあります。

それは、「自分と関わった人のプラスになるように、参加してもらったイベントや一緒にした仕事が次の仕事につながるようにしたい」ということ。

「つながりを持った人とは、つかず離れずですが、常に心に思っています。ここぞという時にはつなぐことができるように」

ナオナさんの考えが大きく反映されたイベントがあります。

平成30年10月にまちなかツナガルプロジェクトが主催し、「富士の湯」で開催された一日限定の銭湯カフェです。

同銭湯は、10年以上前に廃業しており、あることがきっかけで最初に訪れた時には、とてもイベントを行える状態でなく、オーナーさんも好意的ではありませんでした。訪れるたび少しずつ関係ができてきたオーナーさんを「がっかりさせてはいけない。そして、この閉まったシャッターを開けることなく終わったら、街の未来も開かない気がする」との想いでイベントを実現させました。

オーナーさんとは、今でもときどき顔を見に行ったり、銭湯を掃除をするなど、つながりを持ち続けています。

銭湯カフェのチラシ

銭湯カフェのチラシ

多くの人で賑わう銭湯カフェの様子

多くの人で賑わう銭湯カフェの様子

市民と企業、お客様とお店、春日部の場所と情報をつなぎたい

平成31年4月に地域コーディネート・イベント企画プロデュースをする「春と」を開始。サポーターの田中帽子店のイベントをプロデュースしたのが最初の仕事で、現在でも携わっています。

同年11月には、春日部の楽しみ方を紹介するウェブサイト「かすかべを、旅するように楽しもう!はるたび」をオープン。「旅するように」とは、「日常の中のお店や景色を、旅するときのようなわくわくした気分で」という意味だそう。

「日々の暮らしの中に、素敵な場所や魅力的なお店がたくさんあると思っています」

「はるたび」では、春日部の日常を楽しむ「はるさんぽ」、人を知り春日部に興味が沸く「はるびと」、春日部の食を楽しむ「はるメシ」などのコーナーを展開されています。

「私は、地域でお店をされている方が、日々暮らしと仕事をきっちりされていることをとても尊敬しています。その積み重ねがまちの魅力でもあるし、その魅力があれば人は来ると思っています」

ただ、どんなに良い発信をしても、お客様に興味がなかったり、情報を取りに来なかったりでは届かないことも知っていると。

「魅力を伝えたいし、つなげていきたいです。SNSはどうしても流れてしまうから、人とか、お店とか、食べ物を伝えるウェブサイトを作りたいと思いました」

はるたびで作成した風呂敷を手に持つナオナさん

はるたびで作成した風呂敷を手に持つナオナさん

「春と」として最初に手掛けた 田中帽子店のイベントのチラシ

「春と」として最初に手掛けた田中帽子店のイベントのチラシ

ナオナさんは、イベントを主催するときにも、呼びかける相手のことをしっかり考えていると。

「イベントは実現したい景色をイメージします。そこでの過ごし方も考えます。そして出店していただくお店さんがそこの雰囲気を決めるとも思っています。逆に、イベントの雰囲気に合うお店を呼ぶことで、その雰囲気を好むお客様が来てくださいます。それがつながるということだと思っています。何のためにやるのか、誰のためになるのかを考えるようにしています。相手にプラスになる、つながるようなことをご紹介したいです。誰かが幸せになって、誰かの仕事になればベストですね」

基本は人のため。自分のためじゃないから続いているのかな

店内の様子

主婦、シングルマザー、会社員、アパレル、飲食業など、様々な立場を経験し、整体師としてたくさんの人の話しを聞いてきたナオナさん。色々な立場を経験したからこそ、色々な人のことを想像することが出来るのだと。

「イメージすることは大事だと思っていて、イメージできれば実現できると思っています。イメージというのは、妄想ではなくて、積み重ねによる経験があるからこそできるものだと思います。だからその人に響くものが打てるのかなと」

お客様、お店、イベント主催者、行政、それぞれの立場や気持ちが、なんとなく分かるからこそ、俯瞰で見たとき、考え方や向いている方向が違うことも見えると言います。

「考え方や方向をすり合わせることが重要ですが、片側だけが頑張っても意味がありません。それは、提供側だけの問題でもないと思っています。こちらもお客様のことを考えるべきですし、一般の方も相手に関心をもって、自分事として行動したり、意識したりしてもらうことが必要だと思います。一方的ではなく、両輪であることが大切ですね」

簡単にお話しされましたが、様々な立場の人のことを考えることは容易ではありません。なぜ忙しい中でも、様々な活動を続けられているのか伺いました。

「基本は人のためです。つながるのは私とではなく、お客様とお店だったり、場所だったり、第三者だったり。結果が見えないことも多く、空をつかむようなもので、実感はありません。やりすぎて、放出ばかりで疲れてしまうこともあります。それでも、一人でも二人でも、喜んでくれた姿を見ると、嬉しいです。誰かのためには頑張れちゃうタイプなので、自分のためじゃないから続いているのかなと思います」

今後の展望や夢

お話をするナオナさん

ナオナさんの今後の展望や夢について伺いました。

「目の前のことをやるのみですね。結構思い付きで行動します。ただ、長年やっていると、頭や行動が固まってきてしまっている部分があるので、本当はもうどんどん若い人にバトンタッチしたいと思います。特に夢はないんですけど、街の中でいうと、それぞれが街の一員であることを自覚して意識して行動できるようになること。大きいけどそれが理想ですかね」

春日部でなにかチャレンジしようと思っている人にナオナさんからメッセージ

最後に春日部でなにかチャレンジしようと思っている方にメッセージをいただきました。

「街に出て、いろいろ経験したり、見に行ったり、自分がやりたいと思ったことをやってみたら良いと思います。実行すると、自分の思いを育てることにもなるし、次の一歩にもつながる。とにかくやってみること。人に話すのでも良いです。でもやり出す前に情報収集は大事です。街に出て、どんな人がいて、どんな雰囲気か、何があって、何が足りないか、まずは触れてみてください。何か生まれるかもしれませんよ」

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