「音楽のまち春日部」で叶えたいこと 高橋 一泰（たかはし かずやす）さん
フルート奏者として活動をする傍ら、店内でクラシック演奏が聴けるカフェ「音と友に」のオーナー、春日部フィルハーモニー管弦楽団の代表、そして春日部音楽振興会会長を務めるなど、春日部のまちづくりに多岐にわたって活躍されている高橋さん。
高橋さんが、まちのプレイヤー（まちを想い、より良いまちとなるよう日々活動している人）としてパワフルに活動されている理由や、その先にある未来について語っていただきました。
春日部は地元という感覚 私にできることは音楽かな
「地元は杉戸町。春日部は小さい頃によく遊んでいたので、ほぼ地元とという感覚です」
「地元の皆様に役立てることをしたい」との想いから、自分にできることは音楽かな、と考えたそう。コンサートのみで想いを届けることは難しいと考えた高橋さんは、足の運びやすい喫茶店で、本格的なクラシックコンサートが聴けるカフェ「音と友に」を17年前にオープンしました。
カフェ「音と友に」の外観
カフェ「音と友に」で開かれるコンサートの様子
ちょっと珍しいオーケストラ 「春日部フィルハーモニー管弦楽団」発足の きっかけ
「中学校・高校では、吹奏楽部に所属していたので、みんなでひとつの曲を作りあげることの楽しさはずっと持っていました。いつかオーケストラで演奏できたら良いなと、専門的に歩んでも思っていました」
オーケストラのオーディションはハードルが高く、全国で100人を越える参加者の中から、1人とるかとらないかの世界。
「何度かオーディションにも参加しましたが叶いませんでした。そのうちに、自分でオーケストラを作ることもできるのではないかと思いはじめました」
春日部は、アマチュアの音楽家や音楽愛好家などの音楽人口が多いのだと高橋さんは言います。いつか地元の音楽家たちとオーケストラを立ち上げたいと考えるようになりました。
「春日部は中高生のブラスバンドは全国区だったり、合唱サークルがたくさんあったりと、活発で盛んです。アマチュアさん達も多いので、そこにプロフェッショナルが加わることで、もっと文化の中に厚みが出るのではないかと考えました」
平成30年1月にちょっと珍しいプロ・アマ混成オーケストラとして春日部フィルハーモニー管弦楽団が発足し、令和3年7月に一般社団法人春日部フィルハーモニー管弦楽団となりました。
春日部の音楽愛好家と音楽家の橋渡しをしたい
高橋さんのもうひとつの活動、春日部音楽振興会についても伺いました。
春日部音楽振興会は、「春日部の音楽愛好家と音楽家の橋渡しをする」というスローガンのもと、まちかどコンサート、春日部で第九を歌おう等の事業を行っています。
中でも、まちかどコンサートは、市内で気軽に音楽を聴きたいというお客様のために、様々な会場で多くの音楽家が演奏を行い、音楽を楽しむ機会を提供しています。
当初は春日部音楽振興会の運営ではなく、あくまでまちかどコンサートの会場提供者として参加していた高橋さん。
立ち上げメンバーに声をかけられ、第3回からは春日部音楽振興会の運営として携わるようになりました。
カフェ「音と友に」で開催されたまちかどコンサート2019の様子
春日部で第九を歌おうの様子
今後の展望や夢
「春日部フィルハーモニー管弦楽団としての展望としては、埼玉県の代表的なオーケストラになることです。実は、埼玉県には、埼玉県といえばと言えるようなオーケストラがないんです。春日部フィルハーモニー管弦楽団が、埼玉県の代表的なオーケストラとなることで、春日部の名も全国に知れ渡ると思います」
春日部フィルハーモニー管弦楽団は、現在最大で50～60名が参加し、市内外で演奏を行っています。
「春日部フィルハーモニー管弦楽団が順調にここまで来られたのは、様々な人の協力があってこそだと思っています。これからも皆様に力を貸していただけるような団体でありたいと思っています。また、音楽ですので、楽しくワクワクしてやっていけたらと常に思っています。『楽しく』というのは常にわいわいしているわけではなく、緊張することや厳しいことも含めて、どこかで楽しさを持ち合わせながらやっていけたらと思います」
高橋さんは、音楽家としても昔から持っている夢があると仰っていました。
「音楽家としての充実、音楽の高みに登りたいというのも常に思っています。音楽家として自身の技量や表現を高めていきたいと思っています」
春日部を一緒に盛り上げたいと思っている方へ一言メッセージ
最後に春日部を一緒に盛り上げたいと思っている方にメッセージをいただきました。
「決して私が春日部を盛り上げているという意識はないです。ただ、春日部を盛り上げたいと思っている方はたくさんいると思います。実際にも声を聞いたりしますし、行動されている方もたくさん見ています。色々な分野があると思うので、一緒に協力して、私は音楽面で協力できることをしていきたいと思います」
「春日部ってこんなことやっているんだということを市内・市外の人にも知ってもらったり、知った人から聞くことがあったりと、音楽を通して、皆様に目を向けてもらえるような活動を一緒にしていきたいですね」
春日部フィルハーモニー管弦楽団の紹介
春日部フィルハーモニー管弦楽団は、プロ・アマ混成オーケストラとして平成30年1月に発足した新しい楽団です。プロ・音大生・アマチュア演奏家が三位一体となった、ちょっと珍しいオーケストラですが、そこから生まれる独特の音色をお楽しみください。皆さんに愛される、「地域密着・オラのまちのオーケストラ」を目指します。
また、令和5年11月19日（日曜日）に行われるかすかべ音楽祭2023「わくわくコンサート」にも出演予定です。かすかべ音楽祭2023については、下記をご参照ください。
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更新日：2023年09月11日