デング熱・ジカウイルス感染症などの蚊媒介感染症に注意しましょう
蚊媒介感染症にはデング熱、ジカウイルス感染症などがあり、ウイルスを持った蚊が人を吸血することで感染します(蚊媒介性)。
中南米・カリブ海地域、オセアニア太平洋諸島、アフリカ、アジア地域(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)、北米地域(米国フロリダ州の一部、米国テキサス州の一部)などで流行がみられています(平成28年12月26日現在)。
デング熱
デングウイルスに感染して起こる急性の熱性感染症です。
潜伏期間
2日~14日(多くは3日~7日)
症状
発熱、頭痛、筋肉痛や皮膚の発疹などが主症状です。体内からウイルスが消失すると症状が消え、予後は比較的良好な感染症です。しかし、まれに重症化して、出血やショック症状を発症するデング出血熱や、デング症候群に移行することがあります。
ジカウイルス感染症
ジカウイルスに感染して起こる感染症です。
潜伏期間
2日~12日(多くは2日~7日)
症状
軽度の発熱、斑丘疹、結膜炎、関節痛、筋肉痛、倦怠感、頭痛などが主症状です。感染しても症状がないか、症状が軽いため気付きにくいこともあります。症状は軽く、2日~7日続いた後に治り、予後は比較的良好な感染症です。
妊婦や胎児への影響
ジカウイルスは母体から胎児への感染を起こすことがあり、小頭症などの先天性障害を起こす可能性があります。WHO(世界保健機関)では、流行地での研究により、妊婦のジカウイルス感染が母子感染による小頭症などの先天異常の原因になると結論付けました。そのため、次のことを推奨するとしています。
- 妊婦および妊娠の可能性がある人は、流行地への渡航は控える
- やむを得ず流行国地域に渡航する場合には、妊婦の人も含め、蚊の防除対策(長袖シャツ、長ズボンを着用するなど、できるだけ肌の露出を控える、虫よけ剤を使用するなど)を徹底する
- 性行為感染症および母体から胎児への感染のリスクを考慮し、流行地域に滞在中は、症状の有無にかかわらずコンドームを使用するか、性行為を控える
- 流行地域から帰国した男女は、症状の有無にかかわらず、少なくとも6カ月、パートナーが妊婦の場合は妊娠期間中、性行為の際に、コンドームを使用するか性行為を控える
- 流行地域から帰国後最低2週間は、虫よけ剤を使用するなどして蚊に刺されないための対策をとる
- 流行地域において、蚊に刺されてから数日後に、発熱、発疹、結膜炎、関節痛、筋肉痛などの症状が見られたら、医療機関を受診する
蚊を媒介する感染症にかからないために
蚊が媒介する感染症にかからないためには、日頃から、蚊を発生させない、蚊に刺されないことが大切です。
蚊を増やさないようにしましょう
- 蚊は、植木鉢の受け皿やプラスチック容器、廃タイヤなどにたまった雨水など小さな水たまりで発生します。日頃から住まいの周囲の清掃を心掛けましょう
- 1週間に1回程度は、雨水がたまった容器を逆さにするなど、住まいの周囲の水たまりをなくすようにしましょう
蚊に刺されないようにしましょう
- 屋外の蚊が多くいる場所で活動する場合は、長袖シャツ、長ズボンを着用し、はだしでのサンダル履きを避け、できるだけ肌を露出しないようにしましょう
- 薄手の素材の衣服の上から刺されたり、足首、首筋などの小さな露出面でも刺されることがあるので、虫よけ剤を使用しましょう
- 網戸を閉める、ドアの開閉をできるだけ減らす、蚊取り線香を昼間から使用するなど、できるだけ家の中への蚊の侵入を防ぎましょう
- もし、蚊が家の中に侵入した場合は、スプレータイプの殺虫剤などで駆除しましょう
関連リンク
デング熱について(厚生労働省ホームページ)(外部サイト)(別ウインドウで開く)
ジカウイルス感染症について(厚生労働省ホームページ)(外部サイト)(別ウインドウで開く)
国立感染症研究所ホームページトップページ(外部サイト)(別ウインドウで開く)
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更新日:2021年12月03日