水痘(みずぼうそう)の流行注意報が発令されています
埼玉県感染症発生動向調査による2025年第19週(令和7年5月5日~5月11日)の1医療機関(定点)あたりの患者数が1.43人へと増加し、国の定める注意報の基準値である1人を大きく上回り、増加傾向が確認されました。
水痘は、いわゆる「みずぼうそう」のことで、かゆみを伴う全身性の発疹や発熱が現れる感染症です。感染力が強く、接触感染・飛沫感染・空気感染のいずれでも広がります。妊婦など重症化しやすい方は、特に注意が必要です。感染が疑われるときは、事前に連絡した上で、速やかに医療機関を受診するとともに、家庭では、タオルや食器などの共用を避けるほか、マスク・手指衛生の徹底、換気などの対策に努めましょう。
感染経路
患者の咳やくしゃみなどに含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛沫感染」「空気感染」、ウイルスが付いた手で傷口や鼻や口、目などの粘膜に触れることによる「接触感染」です。
症状
典型的な症例では、全身性でかゆみのある発疹、紅斑(皮膚の表面が赤くなること)や丘疹が現れて短期間で水疱(水ぶくれ)や膿疱(膿のたまった水ぶくれ)となり、痂皮化(かさぶたになること)して治癒するとされています。数日にわたり次々と新しい発疹があらわれるので、様々な段階の発疹(丘疹、水疱、痂皮)が同時にみられます。
発疹出現の1~2日前から、出現後4~5日(もしくはかさぶたになるまで)感染力があります。
潜伏期間は2週間程度(10~21日)です。成人では、発疹出現前に1~2日の発熱などを伴うことがありますが、子どもでは通常発疹が初発症状です。成人でより重症になり、皮膚の感染や肺炎、脳炎などの合併症の頻度も高くなります。免疫機能が低下している場合の水痘では、生命の危険を伴うことがあるので十分な注意が必要です。
成人、特に妊婦の感染は重症化しやすく、妊娠初期の感染によって、胎児に先天性水痘症候群という低出生体重、四肢低形成、皮膚瘢痕などを伴う先天異常をおこし、分娩前5日~分娩後2日の感染によって新生児に致死的な重症水痘が生じることもあります。
水痘の予防のポイント
- 飛沫感染を防ぐため、マスクの着用など咳エチケット(マスクをしない状態で咳やくしゃみが出るときは、ハンカチなどで口・鼻を覆う、手のひらで咳やくしゃみを受け止めた時はすぐに手を洗うことなど)を心掛けましょう。
- 接触感染を防ぐためには、手指などについたウイルスを流水・石けんによる手洗いで物理的に取り除くことが有効です。患者の水疱や患者が使用したものに触れた後は、傷口や鼻や口、目などの粘膜に触れる前に必ず手を洗いましょう。
- 1、2歳の定期予防接種対象者は、スケジュールに沿って接種を受けましょう。
水痘が疑われる場合には
周りへの感染に気をつけましょう。
症状によっては、早めに事前に連絡の上、医療機関を受診しましょう。
なお、治療には、抗ウイルス薬が使用されるほか、かゆみなどの症状に応じた対症療法が行われます。
関連リンク
次のホームページでも詳しい情報をお知らせしています。
この記事に関するお問い合わせ先
健康課 予防担当
所在地:〒344-8577 春日部市中央七丁目2番地1
電話(直通):048-736-1199
ファックス:048-733-0220
お問い合わせフォーム
更新日:2025年05月16日