一緒に考え、夢を叶える場所をつくる 「レンタルキッチンSAITAMA」 オーナー おおさと まどかさん

更新日:2025年08月15日

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春日部市の大枝地区にある「レンタルキッチンSAITAMA」(通称:れんタマ)は、地域の子育て世代やセカンドライフを迎える人々が、自分の夢を実現するための“スタート地点”として今、人気を集めているスポットです。
バイタリティ溢れる行動力で道を切り開く、明るい笑顔が素敵なオーナー、おおさと まどかさんのお話からは、地域貢献への思いと春日部の未来に対するビジョンが見えてきます。

「レンタルキッチンSAITAMA」の店舗前で愛犬を抱き笑顔を見せるおおさとさん

実家を受け継ぎ、リノベーションすることから始まった挑戦

おおさとさんは春日部市生まれのUターン組。亡き両親から実家を受け継ぎ、築30年の一軒家をリノベーションすることから、人生は大きく動き出しました。

「それまで既存のお菓子を使ったキャンディーブーケの作家と講師をしていたので、リビングで教室を開きたいと考えたのが始まりです。そして、せっかくリフォームをするのであれば、手作りのお菓子でブーケを作って販売できたら素敵だなと思い、製造許可付きのキッチンを整備することにしました。また、コロナ禍に都内のレンタルキッチンを利用し、料理のライブ配信や調味料の販売、カフェ事業を行った経験があり、春日部にも同様の場所があれば、お菓子作りなどで起業に向けて踏み出す方のハードルが下がるのではないかと思いました。『ここを利用すれば自分の夢に近づける』『やりたいことができる』と感じられ、一歩踏み出す人の心の支えになるような場所にしたいと考え、レンタルキッチンの開設を決意したのです。」
構想から半年、施工会社の協力や保健所の許可を得て、2022年10月にプレオープン。翌年4月に「レンタルキッチンSAITAMA」を正式にオープンしました。

キッチンは「菓子製造」「惣菜製造」「飲食店営業」の3つの許可が付いており、プロの製造室として利用も可能(商用利用のためには会員登録が必要)。リビングと和室は誰でも利用できるレンタル可能な空間となっており、ホームパーティーの開催やヨガ、英会話教室、サロン利用など幅広く活用されています。

「レンタルキッチンSAITAMA」のリビングスペース

リビングは友人の家に遊びに来たようなくつろぎ空間

「レンタルキッチンSAITAMA」の和室スペース

陽の光が差し込む和室は落ち着いた雰囲気

子育てをしながら、セカンドキャリアとして、起業したい人を応援

れんタマには、子育て世代の若手パティシエから、セカンドライフを見据えた50代以上など、女性を中心に幅広い層の利用者が集まります。その目的は、「マルシェやイベント、オンラインで焼き菓子を販売したい」「自宅を製造許可付きにリフォームし、カフェを始めるための試験的な場として利用したい」などさまざま。
そして、その多くが「夢はあるけれど、何から始めていいか分からない」「自分にできるのか不安」と個人で起業することの悩みを持っています。創業支援を得意とするおおさとさんは、必要な会員に対して定期的にコンサルを行い、SNSを使った発信の仕方やスタートアップの悩みに寄り添ったサポートも心がけているといいます。


「当初は、貸す側と借りる側は深く関わらない方がいいのではないかと思っていました。でも、雑談の中から相談が始まり、横のつながりでコラボしたり、一緒にイベントをやったり、別の出店場所にスカウトをしたりと、広がっていきました。今では、会員の皆さんが家族のような存在となっており、リラックスした雰囲気の中で、うちのこどもや看板犬も皆さんに見守られながらすくすくと成長しています(笑)」

おおさとさんの愛犬はち

看板犬の「はち(通称:はっちゃん)」
お客さんを全力で歓迎してくれる

店舗前でイベントを行うおおさとさんと会員さん

会員さんと行ったイベントでの一コマ

地域とつながりを持って気づいた、この街に足りないもの

おおさとさんは、れんタマを単なるビジネスの場と考えていません。地域の人々が集まり、成長し、支え合える、心の拠り所のような場所になることを目指しています。
「武里の商店会にも6月に加入しました。今後も地域のコミュニティと連携し、マルシェやお祭りなどのイベントにも積極的に参加し、スタートアップの方々が活躍できる場を提供していきたいと考えています」


れんタマをスタートして3年。現在では、NPO法人「わたしのまち」を設立し、毎月第2金曜日に薬師堂会館にて「やくさま食堂」というこども食堂も運営しており、地域にこどもも大人も安心して食事ができる場をつくっています。

「やくさま食堂」でスイカを食べるこどもたち

やくさま食堂の様子

「地域で活動をしていく中で、いろいろと見えることがあり、春日部の街に足りないものに気づかされました。今は、こども会や婦人会の機能が薄れ、自治会のつながりが希薄になっている地域もあります。やくさま食堂は、こどもだけでなく、その親や近隣に住まわれている高齢者にも来ていただきたいと考えていて、世代間の交流の場としても機能させることを目指しています」


また、農家や精肉店との関わりからフードロスの問題にも直面。規格外の野菜や経産牛を使ったカレーを開発し、駅前のイベントやマルシェで販売することで、食と地域、人々の夢をつなぐ、サスティナブルな活動も行っています。

テーマは「故郷をつくる」。春日部を一緒に盛り上げたい人にメッセージ

「レンタルキッチンSAITAMA」のリビングでインタビューに答えるおおさとさん

おおさとさんが、活動のテーマとしているのは「故郷をつくる」こと。

「大枝公園でお祭りを開催した時から意識するようになりました。こどもたちが大人になった時、『昔、ここのお祭りで好きな子とすれ違ってエモかったな…』とか『やっぱり、春日部は落ち着くな』と感じてもらえたらと思っています。春日部が ”ふるさと” になるように、帰ってきたいまちになるようにしたい。それは、人生において何かの糧になると思うからです」

 

最後に、春日部を一緒に盛り上げたいと思っている人にメッセージをいただきました。
「春日部は、前向きな思考を持った同世代が多いと感じています。一度、東京に出たり、いろいろなことを経験されて地元に戻ってきた人たちの視野は広くて面白い。そんな人たちや地域の皆さんが仲間としてまとまり、1つずつ理想を実現していけば、春日部の未来は明るいと思っています。私たちと一緒に素敵な故郷、春日部を作っていきましょう!」

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