カード文化を通じて、まちに貢献できる企業を目指す「株式会社サニーデイマーケット」鈴木俊介さん・鈴木由美さん

更新日:2025年12月25日

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年々、国内外で市場が拡大しているTCG(トレーディングカードゲーム)関連のホビー商品を企画、開発、販売するなど幅広い事業を春日部市で展開している「株式会社サニーデイマーケット」。同社の主力商品であるトレーディングカード用スリーブ・ケース『カードの鎧』シリーズは、春日部市のふるさと納税のお礼品としても人気です。CEOの鈴木俊介さんとマーケティング事業部の鈴木由美さんに春日部市で起業した経緯や事業に込める想いを伺いました。

商品を手に持って微笑む鈴木俊介さんと鈴木由美さん

好きと歩み、喜びを創るをモットーに ものづくりに向き合う企業

2022年に創業した株式会社サニーデイマーケット。「好きと歩み、喜びを創る」という会社理念のもと、ホビー関連の事業を立ち上げたきっかけを次のように語ります。

 

俊介さん「会社員として都内で働いていたころ、商品サービスの営業をやっていたのですが、気がつけば数字を追いかけることに精一杯で、お客様の声を聞くことができなくなっていました。会社を退職後、独立してどのようなビジネスをしていこうか模索する中、仕事をしていて嬉しかったことを思い返すと、“お客様に喜んでもらえた時”でした。シンプルにそれを突き詰めていけるような事業がしたい。その中で過去にトレーディングカードゲームに触れて楽しかった記憶が蘇り、この分野であれば、自分でも誰かに喜んでもらえるものづくりができるかもしれないと思ったのです。私たちは、ものづくりに真摯に向き合い、お客様に喜んでいただくことを第一に考え、他にはないユニークなアイデアで、お客様に驚きと感動をお届けすることを目指しています」

商品を手にインタビューに答えるサニーデイマーケットの鈴木俊介さん(右)と鈴木由美さん(左)

CEOの鈴木俊介さん(右)とマーケティング事業部の鈴木由美さん(左)

サニーデイマーケットの商品の一部

販売している商品の一部

春日部で創業した理由の一つとして、創業に関するさまざまな疑問・課題に、市・公的機関・身近な専門家が相談に応じる「春日部市創業支援事業」が活用できたことも大きかったそうです。

 

俊介さん「私たちはともに春日部出身。高校の同級生でもあり、起業をするのであれば、地元で腰を据えてやっていきたいという想いがありました。春日部は私たちにとって住み心地の良い土地で、生活と仕事の両立がいいバランスで取れるということも一つの理由ですが、創業支援が受けられることは心強かったです。一人で事業を立ち上げるにあたり、何から始めたらいいのかインターネットでも調べましたが、商工会議所に相談窓口があり、資金繰りや事業計画のことを専門家に相談できるのは大きなメリットでした。市全体で地元の企業を後押ししてくれる体制があることをありがたく感じています。私たちもビジネスを通して、自分の生まれ育ったまちに貢献したいという気持ちが強くあります」

ユーザーの声を直接聞きたい! 2025年は春日部のイベントに多数参加

商品をつくるときに大切にしていることは「驚き」と「感動」。ただ便利なだけ、安いだけのものではなく、「思わず笑顔になる体験」を届けたいという同社。2025年は、春日部市内で開催されたさまざまなイベントに積極的に参加し、直接、ユーザーや市民に笑顔と感動を届けることができました。


俊介さん「オンラインでもお客様の声を聞くことはできますが、目の奥の輝きまでは直接会わないとわかりません。会話をする中で親しみを感じていただきながら、お悩みをヒアリングし、商品を改良していけたらと思うのでイベントに参加したり、開催する機会をできるだけ作りたいと考えています。春日部市のイベントに初めて参加させていただいたのは、5月に開催された『春日部大凧あげまつり』。協賛企業として大凧をあげました。こどもの頃から見ていたお祭りに、企業として参加する側になれたことは感慨深かったですね」

鎧と書かれたコマーシャル凧の前に立つ鈴木俊介さん

「春日部大凧あげまつり」であげたコマーシャル凧

6月には春日部市役所の会議室で初の『かすかべ交流会』を開催。新聞やSNSを見て集まった方が多く来場し、トレーディングカードを通じた世代や立場を越えた交流の場が生まれた一日となりました。以下、参加者の声を少しだけ紹介します。


小学生男子:「普段は家でやっていることが多く、外の人と対戦するのは初めてでした。近所ということもあり、気軽に楽しむことができました」


20代女性:「春日部経済新聞の記事を見て初めて知りました。市内にこうしたメーカーさんがあると知って、うれしくて参加しました」


30代男性:「次はいつ開催されますか?とても楽しかったので、また参加したいです」


 

俊介さん「カードゲームに興味はあるけれどハードルを感じている方もいるようで、誰でもカードに親しみが持てるイベントを開催し、ファン層を広げたいと思っていました。初めてカードイベントに参加される方も多くいたようですが、皆さん楽しんでいただけて嬉しかったです。ご自身がどういう風にカードを管理、整理されているのか、お困りごとを聞くことができて有意義でした。来年もぜひ開催したいと考えています」

かすかべ交流会でカードゲームをプレイする参加者

「かすかべ交流会」の様子

かすかべ交流会でカードを手に歓談する参加者

こどもから大人まで幅広い世代が楽しんだ

10月には、春日部市内の優れた製品や企業を市内外に紹介し、商工業の発展と市民との交流を目的としたイベント『第29回かすかべ商工まつり~ふれあいフェスタ2025~』に参加。

 

俊介さん「商品の展示をさせていただきましたが、『何をされている会社ですか?』と興味を持ってくださる人もいて、地域に根ざしたものづくり企業としての存在を知っていただく貴重な機会となりました。カードゲームを楽しむプレイヤー層だけでなく、小学生とそのご家族、お孫さんがカードを遊んでいるというご年配の方など、幅広い世代の方々、市内のさまざまな企業・事業者の方とも交流させていただきました。普段の業務ではなかなか得られない情報交換の機会となり、新しい視点やつながりを持つきっかけにもなりました」

商工まつりでの商品展示の様子

「かすかべ商工まつり」での展示の様子

商工まつりの会場で展示された、とろりんのカード入りの商品

とろりんのカード入りで商品を展示

ふるさと納税のお礼の品としても同社の製品は人気急上昇中。ユーザーの声も届いているとのこと。

 

由美さん「食品が多い返礼品の中で当社の商品を出品することは、私たちにとってチャレンジでもあったのですが、反響に驚いています。私はSNSを担当しているのですが、Xで『初めてふるさと納税をしました』というユーザーの書き込みもあり、このような形で春日部に貢献できることを嬉しく思います」

俊介さん「ふるさと納税とホビー関連事業の弊社とは親和性がいいと感じています」

地元企業として地域に貢献し、「かすかべ」を発信していきたい

市外だけでなく、地元春日部でもカード文化がじわじわと浸透しているのを肌で感じているという鈴木さんにこれからの展望をお聞きしました。

 

俊介さん「春日部駅東口商店街では、事業者や街の施設などをキャラクターにした「街キャラカード」を作る、とてもユニークな取り組みがあります。ふるさと納税や商店街の取り組みなどとコラボレーションをしたら、楽しさが広がり、市内だけでなく、市外に向けた発信ができると感じています。トレーディングカードは、こどものおもちゃというイメージが強い方もいると思いますが、頭を使い、相手を気遣う部分もあるので、高齢の方も含め、幅広い世代に楽しんでいただけるコミュニケーションツールのひとつだと考えています。もっと気軽に楽しめることを広めつつ、私たちは、お客様の好きなものを守りながら、遊ぶことをサポートする。今後も地域との連携を大切にしながら、カード文化を通じて、「好き」と「喜び」を提供できる企業を目指していきたいと思います」

春日部でチャレンジしたい!一緒に盛り上げたい!という人にメッセージ

笑顔でインタビューに答える鈴木俊介さんと鈴木由美さん

最後に、「春日部で起業したい!」「一緒に盛り上げたい!」と思っている人へメッセージをいただきました。


俊介さん「春日部は春日部創業支援事業、空き家リノベーション助成制度などもあるので、若い方や個人で事業を立ち上げたいと考えている人はトライしやすいまちだと思います。自分のやりたいことを実現するためにチャレンジしている人、頑張っている人もたくさんいらっしゃいます。自分の想いにふたをせず、思い切ってトライしてみたら何か変わり、人生が面白くなるかもしれません。私たちと一緒に春日部を盛り上げていきましょう!」

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