受動喫煙を防止しましょう
受動喫煙とは
受動喫煙とは、たばこを吸わない人が自分の意思に関係なく喫煙者の煙を吸ってしまうことをいいます。
副流煙(火のついた部分から立ち上がる煙)を吸い込むことによって、たばこを吸わない人も受動的な喫煙者になります。
たばこを吸わない人に与える影響を十分に認識し、自分の健康のためにも禁煙を考えてみましょう。
- 副流煙…火のついた部分から出る煙
- 主流煙…喫煙者が吸い込む煙
受動喫煙の害・影響
たばこの煙には4,000種類以上の化学物質が含まれていて、そのうち200種類以上が有害物質(ニコチン、タール、一酸化炭素)といわれています。さらに、その含有量は主流煙よりも副流煙のほうが多いことが分かっています。
受動喫煙の害は、単なる嫌悪感や不快感だけでは済まされません。
日本では、受動喫煙が原因で年間15,000人が死亡していると推計されています。
受動喫煙による主な健康被害は以下のとおりです。
- 急性の影響…頭痛、くしゃみ、鼻水、咳、痰など
- 慢性の影響…肺がんを発症する危険性の上昇、呼吸器系の機能障害やCOPDをはじめとする諸疾患、ぜんそく、脳血管疾患などの循環器疾患、虚血性心疾患、など
上記以外では、乳幼児突然死症候群の危険因子でもあります。
望まない受動喫煙をなくそう(ちらし) (PDFファイル: 446.4KB)
肺の生活習慣病COPD(ちらし) (PDFファイル: 195.7KB)
COPD(慢性閉塞性肺疾患)(埼玉県立循環器・呼吸器病センターのサイト)(外部サイト)
受動喫煙防止対策が強化されました
望まない受動喫煙を防止するため、平成30年7月に健康増進法の一部を改正する法律が成立しました。このことで、望まない受動喫煙を防ぐ取り組みは、マナーからルールへ変わりました。学校、病院、薬局、児童福祉施設等、行政機関庁舎などの施設は、令和元年7月より敷地内禁煙、多数の人が利用する施設は、令和2年4月より原則屋内禁煙となりました。
改正法の趣旨「3つの基本的な考え方」
- 「望まない受動喫煙」をなくす
受動喫煙が他人に与える健康影響と、喫煙者が一定程度いる現状を踏まえ、屋内において、受動喫煙にさらされることを望まない者がそのような状況に置かれることのないようにすることを基本に、「望まない受動喫煙」をなくす。
- 受動喫煙による健康影響が大きいこども、患者等に特に配慮
こどもなど20歳未満の者、患者等は受動喫煙による健康影響が大きいことを考慮し、こうした方々が主たる利用者となる施設や、屋外について、受動喫煙対策を一層徹底する。
- 施設の類型・場所ごとに対策を実施
「望まない受動喫煙」をなくすという観点から、施設の類型・場所ごとに、主たる利用者の違いや、受動喫煙が他人に与える健康影響の程度に応じ、禁煙措置や喫煙場所の特定を行うとともに、掲示の義務付けなどの対策を講ずる。その際、既存の飲食店のうち経営規模が小さい事業者が運営するものについては、事業継続に配慮し、必要な措置を講ずる。
望まない受動喫煙をなくすためのお願い
喫煙する際は、望まない受動喫煙を生じさせることがないよう周囲の状況に配慮する義務が課せられています。
たばこを吸うときは、いつどんな時も周囲への配慮をお願いします。
人通りの多いところ
駅の周辺や多くの人が利用する施設の周辺、歩道などの人通りの多い場所では「望まない受動喫煙」が生じやすくなります。
できるだけ周囲に人がいない場所で喫煙をするよう配慮してください。
また、飲食店などの出入り口に設置してある灰皿などで喫煙する際も、周囲の人に受動喫煙が生じていないか、意識しましょう。
こどもや妊婦のいるところ
こどもや妊婦は受動喫煙による健康影響が大きいため、特に配慮が必要です。こどもが多く利用する公園の遊具等の周囲や、学校・保育所等に接する道路、こどもや妊婦のいるご家庭内では喫煙をしないように努めましょう。たばこの煙が届かないように特に意識し、配慮した行動をお願いします。
家庭内やベランダなど
家庭内での喫煙は、同居家族が受動喫煙の影響を最も受けやすい場所です。大切なご家族のために家庭内での喫煙を控えるとともに、ぜひ禁煙をお願いします。
また、換気扇の下やマンションのベランダでの喫煙は、その煙やにおいは近隣の方の迷惑になっている場合があります。周りに煙が行かないように工夫などして、望まない受動喫煙を生まないように配慮してください。
禁煙週間 古利根公園橋イエローグリーンライトアップ
古利根公園橋のライトアップの様子
世界禁煙デー・禁煙週間の 5 月 31 日(金曜日)から 6 月 6 日(木曜日)までの期間、埼玉県のイエローグリーンライトアップ推進の取り組みに賛同し、一般社団法人春日部市医師会と共同して、古利根公園橋でイエローグリーンライトアップを実施しました。
毎年 5 月 31 日は世界保健機関が定める「世界禁煙デー」、毎年 5 月 31 日から 6 月 6 日は厚生労働省が定める「禁煙週間」です。これに合わせて、受動喫煙防止のシンボルカラーとして提唱されているイエローグリーンライトアップを実施し、禁煙および受動喫煙防止を呼び掛けました。
街頭啓発活動
一ノ割駅での受動喫煙防止啓発活動の様子
春日部市保健センターでは、毎年受動喫煙防止啓発活動を行っています。令和6年度は、10月18日(金曜日)に一ノ割駅、11月8日(金曜日)に武里駅で街頭啓発を実施した他、12月の健康フェア開催時にも春日部保健所とともに受動喫煙防止を呼びかけました。駅街頭啓発では、「受動喫煙って何ですか」、「何の啓発活動をしているんですか」といった受動喫煙への関心を示す反応をいただきました。
今後もイベント開催時のチラシ配布やポスター掲示の啓発活動を実施し、受動喫煙防止啓発に努めてまいります。
更新日:2024年12月09日