春日部大凧あげ祭り
目次
- お知らせ
- 大凧あげの由来
- 大凧あげ祭り
- 凧の大きさ
- 大凧の作り方
- 大凧・小凧の文字の変遷
- 初節句の祝い
お知らせ
大凧あげの由来
江戸時代後期、天保12年(1841年)、生国出羽国山本郡水沢邑 (しょうごくでわのくにやまもとごおりみずさわむら)の西光寺 (さいこうじ)の弟子、浄信 (じょうしん)という僧が、各地巡礼の折に宝珠花 (ほうしゅばな)の小流寺 (しょうりゅうじ)(現在の春日部市西宝珠花)に宿泊した時に、その土地の人々を集め養蚕 (ようさん)の豊作占いとして凧揚げの話をしました。「繭 (まゆ)の値段が上がる」と「凧があがる」の意味を掛けていると言われています。その占いを聞いて人々は、数十個の凧をあげて繭の豊作を占うというようになったと伝えられています。
このころ宝珠花は、江戸(東京)へのただひとつの舟運交通として、江戸川が大きな役割を果たしており、この地方の文化・経済の中心地として大いに栄えました。そこで人寄せのために、繭の収穫前ににぎやかに揚げられた凧を旧暦5月の端午 (たんご)の節句に周辺の男子出生のお祝いとして、各戸では子どもの名前、紋章を書いた大凧、小凧を作って、凧あげ祭りをしました。また、一部では、凧合戦も盛んだったようです。そのころから凧の大きさも徐々に大型になり、共同で揚げるようになりました。そして明治の初期には現在の大凧の半分くらいの大きさになり、中期には現在の大きさになりました。
大凧あげ祭り
江戸川河川敷で、毎年5月の3日と5日に開催されます。この時に揚げる凧は、和紙と竹で3カ月もかけて春日部市「庄和大凧文化保存会」の会員によって作られます。まず大凧を前に、その年に初節句を迎える子どもたちの健康と幸福な成長を願う儀式が行われ、その後、上若 (かみわか)組と下若 (しもわか)組それぞれの大凧を揚げます。大凧を揚げるのは百数十人。見物客は10万人以上。江戸川河川敷を埋めた人々が見守る中、大凧が空へ舞い揚がります。その姿は勇壮の一言。その隣では、小凧や小町凧、企業名入りのコマーシャル凧などが舞い、お祭り気分をさらに盛り上げます。子どもたちの健やかな成長を願い市民一体で開催される祭りです。
大凧あげ祭りの様子などは次の動画をご覧ください。
1 平成最後の大凧あげ祭り(かすかべ動画チャンネル)(YouTube動画)(外部サイト)
2 令和元年の大凧飛揚の様子と地元の人たちへのインタビュー(かすかべ動画チャンネル)(YouTube動画)(外部サイト)
2 は広報かすかべ令和3年5月号で実施した大凧を愛する地元の人たちへのインタビューの様子です。
日時
毎年5月3日・5日
会場
西宝珠花地先江戸川河川敷(宝珠花橋下流)
交通
車
- 東京から国道4号で約1時間
- 東北自動車道岩槻インターチェンジから約25分
- 常磐自動車道柏インターチェンジから約25分
- 圏央道幸手インターチェンジから約20分
(注意)当日は、交通量が増え混雑が予想されます。渋滞緩和のため、可能な限り公共交通機関のご利用をお願いいたします。
(注意)車でお越しの場合は、渋滞が予想されるため、お時間に余裕をもってご来場ください。
公共交通機関
- 東武アーバンパークライン南桜井駅北口より臨時直通バスで約15分(始発は午前8時30分 同駅北口発、最終便は午後5時30分 会場発)
- 東武スカイツリーライン春日部駅東口より朝日バス「関宿中央ターミナル行」又は、「関宿はやま工業団地行」で約35分(「大凧公園入口」バス停下車)
- 東武スカイツリーライン東武動物公園駅東口より朝日バス「関宿中央ターミナル行」で約30分(「大凧公園前」バス停下車)
凧の大きさ
- 大凧:縦15メートル、横11メートル、重さ800キログラム
- 小凧:縦6メートル、横4メートル、重さ150キログラム
大凧の作り方
小貼り
大きさ縦45センチメートル×横30センチメートルの和紙の縁に大和のりを幅1センチメートルののりしろに貼付していく。
和紙は1,500枚使用し、縦辺に合わせたタテバリと横辺に合わせたヨコバリの2通りを作る。
大貼り
「小貼り」で作ったタテバリとヨコバリを交互に貼り付ける。 これは、和紙が破れた場合に縦と横で和紙の繊維方向が異なるようにし、破損を最小限度にとどめるためである。 まず、横方向に小貼りした和紙を敷き、これを基本として、タテバリ、ヨコバリを交互にのりづけする。
骨作り
頑丈な骨を作るため、竹のしなやかさを生かし、男竹と女竹を組み合わせる。
その上にビニールテープを巻きつけ、さらに紙を巻く。
文字書き
方眼紙に約40分の1の大きさの下図を書き、これを大貼りした和紙の上に方眼を設置して拡大して書き写し、その下書きが完了したら水性ペンキで色塗りをする。
足場立て
足場は大凧を立てかけるため、また、糸目をつるために組まれるので、地表面に対して垂直ではなく大凧を支える側に若干傾斜している。
骨組み
骨組みは足場の前で行う。 まず、男竹を足場材の骨を組む場所に等間隔で置いていく。その上に横骨を置き、次に縦骨を置く。本数は縦骨15本、横骨17本。縦横の骨が組まれた後、凧の対角線上に親骨と呼ばれる骨が組まれる。さらに補強用のマス骨と呼ばれる骨が組まれる。骨組み終了後、足場に立てかける。
紙貼り
紙貼りはカッターナイフで切れ目を入れながらのりづけをする。この時に切った部分や大凧の四隅の裏側に和紙を重ね貼りして補強する。さらに裏側にお祝いの朱文字と初節句を迎えた子どもの名前が書かれた和紙が貼られる。上若 (かみわか)組の場合は大凧の表に貼られる。
弓張り
巻尺で計測しながら大凧の中央部で約90センチメートルのたわみができるように凧の横骨をロープで結ぶ。この後、荒縄を大凧の表側に回し、横骨に結びつける。
糸目つり
縦骨と横骨が交差する部分合計、100本を超える糸目が40メートル先の台に集められ、その日の天候を見極めて中心を決め、長さを調節する。
飛揚
全ての作業終了後、大凧を足場から下ろして移動させて揚げる。
大凧・小凧の文字の変遷
「市の話題」「社会経済情勢」などを表したもので、最も基本的な文字の形態は、漢字4文字で、2張りの大凧に2文字ずつ描けるものです。これまでの文字は、大凧・小凧の凧文字の変遷で紹介しています。
初節句の祝い
この土地での凧あげ祭りは、もともとは養蚕 (ようさん)を占うものでした。それがいつのころからか端午 (たんご)の節句の行事として男子誕生を祝うお祭りとなりました。現在では、大凧あげ祭りの初日、5月3日の正午ごろから初節句のお祝いをします。足場(大凧を立てかけておく所)に置かれた大凧の前で「健康祈願のおはらい」を受けます。「名入りの手作り凧(54センチメートル×40センチメートル)」を受け取り、大凧の前で記念撮影をします。写真は、歴史の一コマとして記録され、後日参加者に郵送されます。
さらに、初節句に参加した「子どもたちの名前を書いた紙」を大凧に貼り、午後2時ごろに「健康と幸福な成長を願って」大空に舞い上げられます。
初節句を迎えるお子さんを毎年募集しています。申し込みなど詳細は、毎年1月ごろ掲載の予定です。
関連リンク
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更新日:2024年05月31日