本庁舎整備事業の概要

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令和3年8月より建設を進めていた新庁舎が、令和5年9月に竣工し、令和6年1月4日に開庁しました。

現在の本庁舎は、昭和45年に建設された旧耐震基準の建物であり、老朽化が進んでいました。

新庁舎は、下記機能を持つことにより、新しい市役所に生まれ変わります。

  1. 人に優しい庁舎として、
    • 手続きに合わせたカウンターやゆとりある待合
    • 分散していた窓口の集約
    • ユニバーサルデザインの充実
  2. 災害に強い庁舎として、
    • 地震の揺れを軽減する免震構造
    • 浸水に対して2階以上を執務室とする構成
    • 非常用発電機の設置
  3. 環境・経済性に配慮した庁舎として、
    • メンテナンスフリーの外壁
    • 本庁舎の高断熱化等によるエネルギー消費量の削減
  4. 春日部市にふさわしい庁舎として、
    • 交流の場となる「まちのコモンスペース」の設置

新庁舎の概要(PDFファイル:1.5MB)

お知らせ

本庁舎の移転・建て替えの決定

  • 現本庁舎は、昭和45年に建設された、旧耐震基準の建物です
  • 東日本大震災で被災し、補修工事は行いましたが、耐震性能が不十分です
  • 耐震診断の結果、震度6以上の地震に対し、倒壊の危険性が高い建物と診断されました
  • 30年以内に震度6以上の地震が起こる確率が70パーセントといわれており、早急な対応が必要です

耐震補強と移転建て替えを比較

  • 耐震補強と移転建て替えについて、バリアフリーや窓口などの機能面、使用可能年数、事業費などについて、比較検討を行いました
  • 現本庁舎は、狭あい化やバリアフリーが不十分など課題を抱えており、耐震補強ではこれらの課題が解決できません
  • 市民アンケートでは移転建て替えが妥当とする回答が81.5パーセントでした
  • 有識者会議からは、市民サービスの低下を招かない移転建て替えが望ましいと報告がありました

新しい市役所は、旧市立病院敷地に決定

  • 移転先は市内全域で検証を行い、候補となった8つの敷地について、安全性や交通の利便性、周辺の官公署や商業・金融施設との関係などを比較検討しました
  • 移転地の選定においては、本庁舎整備審議会で議論を重ね、パブリックコメントで市民の意見も伺いました

「春日部市役所の位置を定める条例を一部改正する条例」が可決

平成29年3月定例会において「旧市立病院敷地」を新本庁舎の位置とする「春日部市役所の位置を定める条例を一部改正する条例」が可決されました。

基本理念・基本方針(基本構想・基本計画)

  • どのような庁舎にするのかを考える上で、現本庁舎が抱える課題を検証しました
  • どのような点が不便かを市民へのアンケートなどで把握しました
  • 本庁舎整備審議会での検討・議論を重ね、災害に強い庁舎をつくるため、また、よりよい庁舎をつくるため、基本構想において基本理念・基本方針を定めました
  • さらに、基本理念・基本方針をもとに、庁舎に必要な機能を基本計画で検討しました

基本理念(基本構想)

人に優しく 災害に強い 市民に親しまれる庁舎

基本方針(基本構想)

  • 人に優しい庁舎 (利便性)
  • 災害に強い庁舎 (安心、安全)
  • 環境・経済性に配慮した庁舎 (経済性)
  • 機能的で効率的な庁舎 (執務環境)
  • 春日部市にふさわしい庁舎 (その他の機能)

本庁舎の機能(基本計画)

  • 市民利用機能(人に優しい庁舎)
    市民が安心して効率よく手続きなどが行えるようにします
  • 議会機能(人に優しい庁舎)
    市民に開かれた議場など、市民の利用のしやすさに配慮します
  • 行政機能(機能的で効率的な庁舎)
    円滑な業務連携、業務効率化の向上、執務環境の変化に柔軟に対応できる構造とします
  • 防災機能(災害に強い庁舎)
    災害応急対策活動の拠点として必要な構造、設備にします
  • まちのコモンスペース(春日部市にふさわしい庁舎)
    イベントや情報提供を通じて春日部市の魅力を発信する空間をまちのコモンスペースとして整備します
  • ユニバーサルデザイン(人に優しい庁舎)
    こども、高齢者や障がい者などの誰もが利用しやすい空間を整備します
  • 環境共生機能(環境・経済性に配慮した庁舎)
    環境保全対策の模範となる環境施設を目指します
  • セキュリティ機能(機能的で効率的な庁舎)
    個人情報や行政文書などの漏えいがないよう防犯などに配慮した建物とします

基本設計・実施設計

  • 基本構想・基本計画で定めた基本理念・基本方針を基本設計で具体化し、実施設計に盛り込みました
  • 2度の市民説明会や市民アンケートなどで、市民からの意見を設計に反映しました

基本設計

表:基本設計時の計画概要
  新築棟 既存棟
建築面積 約4,600平方メートル 約1,250平方メートル
延床面積 約14,200平方メートル 約6,800平方メートル
階数 地上5階・塔屋1階 地下1階・地上5階・塔屋1階
構造 鉄骨造 鉄骨鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造
  • 全体ゾーニング
    新築棟の位置や階高(5階建て)、駐車場(立体駐車場を建設せず、新築棟1階を駐車場とするピロティ駐車場の採用)、駐輪場の配置位置などの検討
  • 配置や動線計画
    歩行者動線、車両動線、サービス動線等の検討
  • 平面計画の検討
    新築棟、既存棟の各階平面図などの検討
  • 外観計画、防災環境計画の検討
  • まちのコモンスペースの検討

実施設計

表:実施設計時の計画概要
  新築棟 既存棟
建築面積 3,956.45平方メートル 1,250.23平方メートル
延床面積 14,783.98平方メートル 6,702.37平方メートル
階数 地上6階 地下1階・地上6階
構造 鉄骨造
一部鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造
一部鉄骨鉄筋コンクリート造
  • 市民懇談会、市民意見提出手続などの意見による必要な見直し
  • 全体ゾーニング、平面計画、外観計画、まちのコモンスペースについて、基本方針や設計コンセプト、法令などに基づく詳細検討
  • 各実施設計図面(平面図、立面図、外構図面、設備図面など)の作成、各仕様書(外装、内装、設備など)の作成、建設費の算定
  • 建築確認(計画通知)、緑化計画届出(緑化率)など関係法令に基づく届け出

基本設計から実施設計への経緯

  • 市民動線を整理し、北側通路・南側通路をメインとする単純な動線構成にしました(各階ほぼ同様の市民動線)
  • 子ども家庭総合支援拠点の導入や、2階の混雑を緩和し緊急時の避難の安全性を高めるために、フロア構成を変更しました
  • フロア構成の変更に合わせ、市民窓口を2階から4階までに集約するための5階構成に調整しました
  • 災害時や市民開放、臨時窓口など、多様な使用を考慮した会議室を配置しました
  • まちのコモンスペースをより市民に使いやすいようにするため、面積や機能を拡充し、また、食堂を設置しました
  • 日常業務をさらに効率よく進める多機能型ワークスペースを導入したことによる執務エリアのレイアウト変更や、既存棟5階にミーティングラボを設置しました
  • 待合エリアの拡充やフロア構成変更によるフロアの混雑緩和、多様な使用を考慮した会議室の配置、多機能型執務エリアの導入は、市民・職員それぞれの密接・密集を防ぎ、感染症対策にも貢献します。また、待合の椅子や床についても、次亜塩素酸対応の素材を予定しており、感染症対応のための消毒を考慮しています

新しい市役所はこうなります

新しい市役所は2つの顔をもちます

新しい市役所の全体像

新しい市役所の全体像

  • 武里内牧線(通称市役所通り)から見て左側のエリアは、行政手続きのエリア
  • 武里内牧線(通称市役所通り)から見て右側のエリアは、まちのコモンスペースなど、まちとつながりにぎわいを創出するエリア
  • 2つのエリア配置によって、主に行政手続きや業務遂行の場というだけでなく、中心市街地という立地を生かしたにぎわいを創出する役割も担う市役所に生まれ変わります

新本庁舎の模型(250分の1のスケール)

市役所の模型(北側)

北側

市役所の模型(南側)

南側

市役所の模型(西側)

西側

市役所の模型(東側)

東側

行政手続きのエリア

  • 市民がもっと利用しやすく(市民利用機能)
    分散していた市民窓口の集約など利便性の高い市役所になります(19課、2担当、農業委員会、水道部春日部営業所を集約)
  • 議会をもっと身近なものに(議会機能)
    議場と傍聴席が近く、親子席や車いす席、聴覚障害対応のヒアリングループの設置など、誰でも議会に参加しやすい庁舎になります
  • 多機能型ワークスペースの導入(行政機能)
    より機能的かつ効率的に業務を進めていくために、クイックミーティングスペース(立ちミーティング)や集中作業席スペースなど多目的スペースを配置した、多機能型ワークスペースを導入します
  • 災害に強い庁舎にします(防災機能)
    免震構造の採用や2階以上に執務室を設置、非常用発電機の設置など、地震や水害など災害に強い市役所になります
  • 誰もが使いやすいデザインにします(ユニバーサルデザイン)
    大きく見やすい案内サイン、キッズスペース併設型の窓口、段差のない床、聴覚障害対応のフラッシュベルの採用など、誰もが利用しやすい庁舎になります
  • 低炭素型の庁舎にします(環境共生機能)
    新築棟の一次消費エネルギーの40パーセント削減、太陽光発電、雨水利用など自然エネルギーの有効利用などによる低炭素型の市役所になります。CASBEE (きゃすびー)埼玉県(埼玉県建築物環境配慮制度)の最高位SランクおよびBELS (べるす)(建築物省エネルギー性能表示制度)の最高ランク5つ星の評価を取得しました。

まちとつながりにぎわいを創出するエリア(みんなが集まるまちのコモンスペース)

  • 市民の活動などを支援する「まちのコモンスペース」を設置します
  • 市民活動を発表する場としての「ギャラリー」、子育て家族を対象とする「(仮)こどもライブラリー」、交流をさらに深めていく場としての「食堂(カフェ)」、さまざまな活動が可能な「まちなかひろば」から構成され、ギャラリーと広場を一体利用するイベントを開催することなどにより、子どもから大人までが集うにぎわいのある空間になります
  • この場所での、身近な人たちの交流が、緊密なコミュニティになり、住みやすさにつながり、ひいてはまちの活力につながります

階層構成

市役所の階層構成を示した図

来庁者の多い窓口を低層階にまとめ、来庁者の少ない管理部門を既存棟にまとめて配置しました。

事業費

  • 新本庁舎実施設計時の建設工事費は111.9億円です
  • 新築棟の建設費、既存棟の改修費、外構工事費を含みます
  • 建設費抑制に向けては、実施設計中、常にコストを考慮した細心の設計を進めてきました。さらに、全体のコストの見直しを中間、最終段階の2回行いました
  • 財源は、国が期間を定めて創設した旧耐震基準の庁舎を対象とした有利な地方債(交付税措置のある)を活用していきます

その他

関連リンク